序言 1
1.序 言
分子科学研究所の外部評価が1993年から3年ごとに行われ,本年度は3回目を迎えている。私自身前2回,評価委 員として参加したが,今回は,評価を受ける立場となった。国の内外からの評価委員の方々に篤く御礼申し上げる。
分子科学研究所が創設されて25年目,2000年という新しい時代を迎えた。この間,分子科学を巡る周辺分野は,大 きく変化発展し,分子レベルの生命科学,単電子素子など,21世紀はまさしく「分子レベル」で物事が論じられる時 代である。「分子レベル」の先導的研究を行う分子科学研究所が,時代の先頭に立って発展するためには,研究所内外 での分野の垣根を乗り越えた交流と,研究所独自の方向付けが必要である。今回の外部評価,また研究所での将来構 想委員会,運営協議員会での共同利用研究の在り方など,さまざまな討議と検討の結果を踏まえて,分子科学研究所 は21世紀に向けて変革を遂げるべきでる。
平成12年度から岡崎国立共同研究機構3研究所の協力体制が,「統合バイオサイエンスセンター」という生命体を ターゲットとした研究推進施設という形で具現化する。物質創製,光分子科学,反応ダイナミックスなどを柱とする 分子科学研究に,それらを総合して研究するべき格好の複雑系が生命体であり,統合バイオサイエンスセンターへの 参画によって得た研究成果が,分子科学のさらなる発展を生むことを確信している。
本レポートは,その指揮をとられた平田文男教授,広報担当の佐藤敦子さんなど,多数の方々の努力によって作成 されたものであり,篤く感謝する。
平成12年2月 分子科学研究所長 茅 幸二